福井原発銀座を大地震が襲う?

◯2007年柏崎刈羽原子力発電所は1次冷却水が漏れていた可能性

 2007年中越沖地震で世界最大規模の柏崎刈羽原子力発電所が被災した。
コバルト60が排気筒から排出されたので、1次冷却水が漏れていた可能性が高い。
配管の破断も指摘されている。
当時、3号機の地盤沈下ディーゼル発電機から出火、衝撃的な映像が流れた。
しかし、全電源喪失などの深刻な事故にまでは至らなかった。
この時、柏崎原発の指令所のドアが歪んで入れなくなり、東電本店との連絡が取れなくなった。
打ち合わせを路上でやっていたという話もある。
これを受けて、泉田新潟県知事は重要免震棟の設置を東電に求めた。
柏崎刈羽原子力発電所は重要免震棟が設置されたが、福島第一原発は「携帯電話があるから大丈夫」という理由で、設置が見送られそうになった。
柏崎にあって、福一にないのはおかしい、ということで福一にも設置された。
福一に重要免震棟がなければ、福一及び福二は完全放棄となり、東日本は封鎖区域となっていた。

 確かに教訓は生かされたと言えるが、世間一般にはあれだけの直下型地震を乗り切ったのだから原発は安全といった雰囲気があった。


津波に対して最弱だった福島第一原発が過酷事故に
 30mの高台を10mにまで掘り下げて福島第一原発は設置された。原子炉やタービン建屋は10mだが、その前のタンクなどは3m程度の高さしかない。防潮堤の高さも低く、日本で一番津波に脆弱な原発だった。
 東海第二原発は311の3日前に防潮堤が完成していた。これがなければ、過酷事故に陥ったと言われている。
 貞観地震の存在は知られており、震源域も当初言われていたよりももっと南側であり、地質調査や南相馬の地元伝承を調査した所、かなりの高さの津波が押し寄せていた事も分かっていた。
 東電も保安院も吉田所長も貞観地震級の海溝型地震が来れば10m超えの津波が来ることを知っていたが、対策を先伸ばしにした。
 福島第一原発は311地震による1号機配管破断の主蒸気漏れ、4号機も同じく地震直後に水蒸気が建屋から漏れている写真が残されている。
 これにより、原発作業員のかなりの人数が危機を察して退去したとされる。
そして、津波到来による全電源喪失。冠水により受電盤復旧が遅れに遅れた。
1号機の主蒸気漏れは確実視され、国会事故調報告書によれば、アイソレーションコンデンサーに通ずる配管から大量の出水があった可能性を指摘している。。
 ノルウェーの研究結果はキセノン漏洩を元に、地震による放射能漏れを指摘。川内元議員の提示した政府文章によると、政府も地震による放射能漏れを認めている。

 仮に津波を防げていたら、全電源喪失まで到達したのか分からない。
山手に非常用ディーゼル発電があれば、助かった可能性は高い。なぜなら、5・6号機は1基ディーゼル発電が動いて、全電源喪失を免れて、炉心溶融も免れた。

 1−4と5・6号機の建屋を繋ぐケーブルあれば、また状況は違ったと言われている。施工費80億円を節約して、人類未曾有の甚大災害を招いた。


天正地震福井県若狭湾沿いの地層に「津波の痕跡」を発見か
Wikipedia
天正13年11月29日(1586年1月18日)に日本の中部で発生した巨大地震である。
天正地震(てんしょうおおじしん)あるいは天正の大地震(てんしょうのおおじしん)とも呼ばれる。
被害地域の記録が日本海若狭湾から太平洋の三河湾に及ぶ歴史上例のない大地震であるため、震源域もマグニチュードもはっきりした定説はない。
なお、11月27日に前震と考えられる地震と11月30日に誘発地震と考えられるにも大規模な地震が発生した。
 福井県高浜町若狭湾沿いの地層から、14〜16世紀頃の津波の痕跡とみられる堆積物を、福井大の山本博文教授(地質学)らが見つけた。
 同湾沿岸は1586年の天正地震津波に襲われたと伝える古文書の記録があり、その発生を裏付ける地質上の証拠となる可能性がある。
転載終わり--

この天正地震で帰雲山の山崩れで「帰雲城」が埋没。城主の内ヶ島氏理ら一族は全て死に絶え、その瞬間内ヶ嶋氏は滅亡した。
日本海と太平洋に同時に津波があったという伝説がある。

日本史上最大の内陸地殻内地震である「濃尾地震」(1891年)はM8.0程度とされるが、被災地の広さから濃尾地震天正地震を上回る規模だと推定されている。

城が消えてしまうような山崩れが起きたら、原発はひとたまりもない。
制御棒が入るとか入らないとか、全電源喪失がどうとかいうレベルの話ではない。
原子炉建屋が土石流に飲み込まれたら、一切の冷却手段を失って、放射能をまき散らす無制御状態となる。

そんなことは起こらない、という根拠はない。過去に起きたことはいずれ起きる。
福井の原発は福島の原発と違って、断崖絶壁を切り崩して建てている原発が多い。
もんじゅの写真を見ると絶望しか感じられない。
ちなみに、そのもんじゅのとなりに、ナトリウムの研究所を作るそうだ。
どうやら、もんじゅの一次冷却材として使用されているナトリウムに不純物が混じった際の変性を考えていなかったようで、今更研究するそうだ。

早い所解体した方が良い。
もっとも、原子炉稼働から年月が経過しており、中継棒落下事故を起こしているもんじゅなので、白濁しているナトリウムから核燃料を抜き取りたくても出来なくなっている可能性もある。
高速増殖炉時限爆弾もんじゅ」が大地震の洗礼を待っているのか。