ベラルーシ化する日本

1.原発安全論は自己洗脳なのか。
 福島県いわき市在住の知人は311後も「原発推進派」である。なにしろ、原子炉の核燃料を取り出したり装荷したりするアルゴリズムのプログラミングをしたことがあると豪語していた人である。通俗的放射能ホルミシス効果を口にする。私は元ネタと思わしき本を読んだが、中国で環境中の放射線量の多い地域の人たちが長生きしているので、低線量の放射線被曝は健康に良いという論である。ところが現在の定説では低線量でも危険だとされている。そもそも、土中の放射性物質は掘削しなければ、環境中に撒き散らされることもない。掘削すれば、人形峠のウラン鉱山残土問題のような放射能汚染が広がる。彼が今も原発推進なのか分からない。最近は表情が固いような気がする。
 電離作用があり物質の基礎単位である『原子』を活性化させる放射能は間違いなくDNAを傷つける。しかも細胞を破壊する大線量の放射線よりも、実は細胞を傷つけない程度の低線量の方がDNAの損傷による発癌性は高いとの、『ペトカウ効果』(注:1)という学説まである。
 埼玉大学名誉教授市川定夫氏によると、人工放射能は人体に蓄積するとする。天然の放射性物質であるカリウムは人体に排出する機能がある。カリウムに近いセシウムは人体に蓄積する。(注:2)
 チェルノブイリ事故の被曝者を診察してきた医師の記述では、
「最も酷い障害は、中枢神経障害です。ほぼ全員です。調べていて、あるときから医師のカルテが用成さなくなっていくという、私の恐怖、わかりますでしょうか。 」
となっている。恐ろしい事に、現地の医師も中枢神経障害になっていた。(注:3)
 元ゴメリ医大学長、ユーリ・バンダジェフスキー博士によると、セシウム137の体内における慢性被曝により、細胞の発育と活力プロセスがゆがめられ、体内器官(心臓、肝臓、腎臓)の不調の原因になる。大抵いくつかの器官が同時に放射線の毒作用を受け、代謝機能不全を引き起こす。平均40-60Bq/kgのセシウムは、心筋の微細な構造変化をもたらすことができ、全細胞の10-40%が代謝不全となり、規則的収縮ができなくなる、と指摘している。(注:4)
 そもそもホルミシス効果とは外部被曝線量の疫学調査に基いて論じられている。しかし、放射能の対人影響が問題視されるのは内部被曝である。体内に取り込まれた放射能が細胞内のミトコンドリアを破壊する。代謝が少ない器官である心臓や、そもそも代謝がない脳は強い影響を受ける。日本は事故から、もうじき4年目になる。油断せずに内部被曝防護を励行する必要がある。
 福島県郡山市の工場勤務者が急性白血病で休業している。歯医者にかかったら治療中、血が止まらなくなり、検査の結果白血病と分かったそうである。白血病は基本的にまれな病気である。放射能による影響が疑われる。
 私は放射能を「時間泥棒」と呼んでいる。加齢が加速するので、時間泥棒である。近年増加傾向にある心不全による突然死は、放射能による影響を疑う必要がある。
 人は危険なものを安全だと思い込みたい習性がある。特に放射能は目に見えないし匂いもないから尚更である。そして、今まで継続してきた生活を変化させることを本能的に嫌う。ところが311で、環境は一変した。高い放射能汚染がある地域の住人は移住を視野に行動しなくてはならない。

2.情報統制の恐怖と迫り来る日本政府の崩壊
 「福島のエートス」の元祖である、ベラルーシエートス運動は原子力機関によってでっち上げられた安全神話でしかない。核兵器を正当化するために、放射能の対人被害を低く見せかける必要があるのだ。チェルノブイリ事故後、五年以上たってベラルーシでは大量死が起きた。エートス運動によって放射能防護処置が弱まった事も関係しているともいわれている。当時のベラルーシ政府は旧ソ連官僚の独裁政権であり、原発推進だった。
原発事故で人口激減は起きてないと統計を捏造する目的で、外国人移民を大量に受け入れ、人々が死んだ汚染住宅に移住させた。 日本でも移民受け入れの話が出てきている。
 先日、ぎょっとする話しを聞いた。私は一応分別ある人間なので、年上の人や目上の人には話題を選ぶ。工務店の社長と話しをしていたら、先方から「福島の原発作業は危ない」と切りだされた。私は文字通り凍りついた。むしろ、その手の情報交換なら積極的に行うべきだと常日頃考えているが、先に口に出されるとどう返答して良いのか、口ごもった。曖昧な返答をしてしまった。埼玉土建組合のイベントに出むいたり、選挙の時には共産党候補に投票するように電話してくるような人だから、情報源は共産党系だろう。もしくは職人仲間の情報だろうか。設備屋関係の人脈もあるので、そちらからか?どちらにしろ、職人の世界でも福島第一原発での作業は危ないと知れ渡っている事が分かった。政府が封じたい最重要の秘密は原発事故収束にあたる人員の被曝被害だと思われる。作業員は外部被曝線量を被曝手帳に記載されるが、ホールボディカウンターによる内部被曝線量は手帳に記載されない。むしろ、内部被曝の方が問題であるのだが、問題であるがゆえに公表されずに秘匿される。そもそも、ホールボディカウンターはガンマ線しか測れないので、本当の内部被曝線量は分からない。
 ベラルーシと同じく大手メディアは情報統制が行われている。ピーター・バラカン氏によると、東京都知事選挙期間中は原発について報道するなと、管制がかけられた。ソ連時代、プラウダに真実なし、イズベスチヤに報道なしと言われた。今や内閣府御用媒体に事実なしと評せようか。もはやわざわざ裏読みする必要も無いほど、国家権力に弾圧された人に、ほぼ100%の確率で真理や正義が宿ると考えて差し支えない。それ程にこの国は腐敗し堕落している。ソ連チェルノブイリ事故後5年で崩壊した。日本政府は10年持たずに崩壊する。これは確実な未来予言である。

(注:1)「安全安心」ホルミシス効果VS「低線量がより危ない」ペトカウ効果
http://blog.goo.ne.jp/syokunin-2008/e/2a1e8d6e694b122e61212ba259f79b27
http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/65782795.html
(注:2)天然放射能と人工放射能は違う!
http://www.youtube.com/watch?v=gjbwiKNlULc
(注:3)放射能の脳への障害
http://ameblo.jp/maimaikaimei/entry-11080073452.html
(注:4)バンダジェフスキー博士の警告 人体に入った放射性セシウムの医学的生物学的影響
http://alter.gr.jp/Preview.aspx?id=8691&cls=
バンダジェフスキー氏が、子どもの心臓にたまるセシウムについて警鐘・菅谷昭氏も出演・チェルノブイリから25年目のベラルーシを伝えるドキュメンタリー(動画)
http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/65781158.html

ベラルーシの病院で活動する日本の医師の記録。 
チェルノブイリ原発事故:その10年後に子供の甲状腺癌が多発」
http://www.dailymotion.com/video/xi0a12_y-yyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyy_news
チェルノブイリ・ハート Chernobyl Heart. Copy.
http://www.youtube.com/channel/UCWCxBf2sBNnww3256dl0g3g