７日（米時間）米国債とドイツ国債の利回りが急騰
日本の場合「株価」といっても日経225銘柄を指し、先物相場も含めて株価操縦が可能である。
しかし、国債となると市場規模が大きいので管理するのは難しい。
2013年4月の黒田緩和発表直後、日本国債は暴落し、異次元緩和（無期限無制限宣言）で国債金利を元の水準に押さえつけている。
本来は禁じ手である日銀の国債引受が状態化している。
年率８０兆円にも及ぶ国債引受で、日本国債暴落を防いでいる。
何かを引き金にして日本国債金利は上昇する。
今の金利水準は人為的に作り出されたものであり、いずれ「金利は正常化」するのだ。
国債金利の上昇は市中の金利上昇をもたらし、借り手側の金利負担が増える。
法人や個人は借入を控え、景気は減速する。
日本は債権国なので、国債金利の上昇は一時的な円高となる可能性はあるが、中長期では日銀の信用喪失により円価値は下落する。
７日（米時間）に、一夜で米国債とドイツ国債の利回りが急騰し、その後、反発して落ち着いている。
ドイツ10年物国債の金利は、4月下旬には0.1%台だったが、0.07%を底にして、５月７日に0.80％まで急騰してから0.58％に急落した。
おそらくヨーロッパ中央銀行（ECB）が買い支えを行ったと思われる。
スペイン10年債も1.32％から1.91％まで急上昇。
米国10年債も1.92％から2.25％まで急伸。
日米欧共に国債金利を低金利に維持するのは、中央銀行頼みになっている。
Charts: @NanexLLC
（参考）
債権市場の動きが不気味です。
http://blog.livedoor.jp/wisdomkeeper/archives/51958482.html
『国債金利とデリバティブ市場への影響を述べている。』
（キングワールドニュースから）
Egon von Greyerz氏によると：
世界中の債券市場の動きに注目しています。米国債とドイツ国債の利回りが２~３週間前から急騰しています。
アメリカの１０年国債の利回りをみると、１．６％から２．２％に上昇しました。ドイツ国債も同じような動きをしています。
これが何を示しているかというと。。。債権市場は世界で最大のバブルを生み出していますから投資家はリスクを懸念しているということです。
欧米諸国や日本などの先進国ではあまりにも大量の国債（数十兆ドル）が発行され償還が不可能な状態です。アメリカも含め各国政府は短期の利回りを上げようとはしません。なぜなら先進国の経済は厳しい状況下にあり各国政府はそうする余裕もなくなっているからです。
しかし投資家は長期債券を売ることで長期の利回りを上昇させています。それが今起きていることなのです。
巨大な債権市場が崩壊すると、投資家らにとっては巨額の損失となるでしょう。
問題は、債権市場の投資家らの損失だけにとどまりません。デリバティブ市場も崩壊します。世界のデリバティブ市場には千兆ドルもの資金が投入されています。そして各デリバティブ商品には金利がついてまわります。
金利が急騰すると多くのデリバティブ・ポジションが崩壊し、デリバティブに関わってきた大手金融機関を破たんさせることになります。
今、デリバティブ市場の動きを監視する必要があります。世界の債券市場のバブルが崩壊すると世界のデリバティブ市場も崩壊するからです。
様々な国の政府が、国民に対して現金の使用を禁止する方向で動いています。
しかし同時に政府は資金移動をコントロールしたいのです。政府は政府の監視下にない資金移動を禁止しようとしています。
政府はビットコインなどの暗号化された通貨の使用を禁止する方向に動いています。
スイス政府は預金者に罰金をかすという強引な政策を実施しようとしています。例えば、UBSは投資家の預金額に応じて手数料を請求することにしました。
またスイス銀行は３００兆（億？）スイスフランもの損失額を出しています。スイスはユーロとドル・ポジションで大損をしています。
しかしスイス銀行のバランスシートは増大しています。スイス銀行のバランスシートはスイスGDPの９０％を示しており、外貨建てで５２０億スイスフランを保有しています。
スイス銀行による海外の株式市場の投資額は１０００億スイスフランです。これは膨大な額です。
スイス銀行はスイス中央銀行の役割をはたしていますが、同時に、大手ヘッジファンドとしても機能しています。
アメリカは今年中に利回りを上げることはないでしょう。なぜならQE３が停止されたときから米経済は衰退しているからです。今年のアメリカのDGPはマイナスとなるでしょう。
