イタリア・モンテ・ディ・パスキ・デイ・シエナ銀行で取り付け騒ぎ

1.動揺する金融市場
 BNPパリバがA+からAへと格下げとなっている。イタリアでは大銀行「モンテ・ディ・パスキ・デイ・シエナ銀行」で取り付け騒ぎとなっており、株価も暴落している。すでにイタリアでは地方銀行が3行も倒産となっている。
 ドイツの投資銀行であるドイツ銀行も巨額損失を計上して、経営危機に有る。
 米国のシティバンクの会長は、帳簿上にあるどのくらいの不良債権で開示することを、拒否している。
 エネルギー関連では倒産が相次いでいる。原油国際市場に復帰したイランが、制裁導入前の2010─11年水準の日量400万バレル近辺まで段階的に増加させると明言している。一方、金融引き締めに転じた中国の輸出が25%も減少しており、石油需要は低迷している。


2.遠からず日本でも取り付け騒ぎが起きる。
 日本郵政の西室社長が入院中であり、退任の予定である。自社株の下落中における退任であり、疑心暗鬼を呼び起こしかねない。ゆうちょ銀行やかんぽ保険の運用損失がどの程度あるのか開示すべきである。
 年金預託金は引き出せないが、ゆうちょ銀行の預金なら引き出すことが、今ならまだ可能である。
 日本でも、遠からず昭和2年(1927年)の金融恐慌の時のような取り付け騒ぎとなるだろう。


(参考)
[1874]イタリアの大銀行のひとつで、取り付け騒ぎ(バンク・ラン)が起きていました。投稿者:副島隆彦 投稿日:2016-03-09 10:42:12
http://www.snsi.jp/bbs/page/1/

IMFが警告、世界経済の破綻間近
『フィナンシャルタイムズ紙は、リプトン筆頭副専務理事の発言は中国経済のネガティブな統計が発表されたことを受けて行なわれたものと指摘している。中国の輸出は2月、25%落ち込み、2009年以来、最悪の指標となっている。 』
http://jp.sputniknews.com/politics/20160310/1752930.html#ixzz42hHvH8S4

クレディ・スイス:ニューヨークで163人を削減する計画2016/03/12
証券業務の縮小と、アジアでのウェルスマネジメント事業の構築を進めている。同行は先月、4000人を削減する計画を加速させる考えを示していた。  』
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O3WNHU6S972D01.html

Energy XXI may file for bankruptcy if oil prices stay low
米国でまた石油関連大型倒産
http://www.pennenergy.com/articles/offshore/2016/03/energy-xxi-may-file-for-bankruptcy-if-oil-prices-stay-low.html

日本郵政、西室社長退任が濃厚に…完全に崩れた「上場」成長戦略、マイナス金利が直撃http://biz-journal.jp/2016/03/post_14212.html

中国:経済全体のファイナンス規模、2月に急減−1月は過去最大
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O3VJ346K50Y001.html