放射能瓦礫拡散処理の弊害と首相官邸前デモによる波及効果

放射能瓦礫拡散処理の狙い
 放射能瓦礫拡散焼却の本当の理由が知りたいと思う。御用媒体でさえ、おかしいと言っている。地元宮城県議会は、地元で堤防に利用したいと言っている。しかし、細野放射能大臣は拡散一筋である。最有力事由は禁原発運動の分散である。瓦礫拡散焼却を許してはならないが、原発再稼働は絶対に許せん。でも体は一つしかない。
 瓦礫焼却に関する危険性について人々の意見が割れる。京都大学の実験によると、バグフィルターをセシウムが7割通過するそうだ。
 自治体によってはそのバグフィルターそのものも焼却処分するという(要検証)。結局、瓦礫に沈着した放射能のかなりの部分を噴出させることになりそうだ。微粒子化した放射能は肺胞を通じて血管に入り、造血細胞を攻撃する。人類未踏の甚大な健康被害が発生するだろう。
 かつて、私の地元所沢くぬぎ山でも、廃棄物焼却処理による健康被害がでた。医療用産業廃棄物を燃やしていた業者の前に行くと、鼻血を出す人がいた。原発事故被害に類似している。α線核種によって鼻腔内の網膜が傷付けられるのだろう。であるから、私は健康被害主要因は放射能汚染された廃棄物焼却によるものだと考えている。
 私のような経験はごくまれで「体感」で瓦礫焼却の危険性を理解する人は、それほど多くないだろう。福一原発事故によって噴出した放射能総量に比べたら、かなり小さい事も事実だ。だから、反原発派の人たちの意見も割れる。ここを統治は突いてくる。反原発運動の分断が起きている所もあるようだ。
 このタイミングで細野大臣が御用媒体に出てきて反発覚悟で瓦礫拡散焼却の正統性を唄う。最大の狙いは経産省原発事故責任追求運動を緩和させるためだろう。犯罪行為を上重ねして、地方自治体を共犯者に仕立ててたところで、経産省原発事故責任が免責されることはないのだが。

■【20120705 細野大臣に聞く ガレキの広域処理必要なの?】 宮城県議会は全会一致で広域処理反対。  それでも、細野は広域処理にこだわるの巻
動画:http://is.gd/rstNkk
統治に都合が悪いはずなのに、なぜか消されない。

地震で壊れてしまった1号機
 事故調報告によると
「1号機では地震の揺れによる小規模の冷却材喪失事故が起きていた可能性がある」
と記述されている。やっぱり、地震で壊れてた。主蒸気配管が破断し、現場にいた人は
「これで東電は終わりだ」
と述べたそうだ。
 阪神淡路大震災では縦揺れにより損壊した建物が多数あったが、原発の耐震補強が不可能なので、無かったことにしてるとか。直下型大地震による縦揺れで超高層ビルが倒壊しても無かったことにするのだろうか?
★重要★311、津波の前に漏れている! http://fb.me/22MMoxASB

マイケル・ダグラスと「チャイナ・シンドローム
 ハリウッドには進歩的な人たちがいる。マイケル・ダグラス制作「チャイナ・シンドローム」は公開されるや反響呼び、二週間後にスリーマイル事故が起きた。これにより反原発運動が激しく展開され、マイケル・ダグラスや主演女優ジェーン・ホンダはデモの先頭に立って、運動を牽引した。
 しかし、レーガンが大統領が就任すると、ハリウッド進歩派は影響力を抑圧された。レーガン自身がマッカーシー赤狩りで「内報者」として活躍した経緯があった。かつてレーガンはハリウッド映画界の言論弾圧に手を貸してきたのだ。

首相官邸前デモ、政治的要求は実現するか。
 福一事故で東日本の国土は実質的に失われた。数十年経てば、死者激増及び発生する健康被害で、経済は破綻するだろう。それでも、原発を使うとなれば、レミングスよろしく挙国一致で自壊を目指しているとしか思えない。
 かつて、非加熱製剤エイズ感染を巡って厚生労働省を数千人が取り囲んだ。最初は一部の政治家しかこなかったが、やがて複数の政治家がコミットしてきて、政治的要求は実現した。
 首相官邸前デモにも、たくさんの政治家がやってくるようになった。7月6日には亀井静香氏も演説した。段々と緊迫化する状況で、警察官僚出身の亀井氏がわざわざやってきて賛意を示すとは、実に意義深い。
 今回は人の流れを規制する動きが目立った。それでも、雨にもめげずに皆んなやってきた。安保闘争の再来と言われ、50年振りに大衆が政治的に覚醒した事が顕になった。安保闘争は商店主らも参加したと言われているが、主要な運動団体だった学生たちとの距離感があったそうだ。今回は違う、誰も彼もが「自分の意思」で集まった。
 ところが、今回の政治的要求はあまりに大きい。その政治的要求の正統性は確かなものであるのだが、被害者の救済一つとってもエイズ問題とは桁違いである。産業界も背後の米国も原発の存続を求めている。経済産業省は狂乱状態で大飯原発再稼働を強硬した。
 それでも、デモに行くしかない。デモに行くと、誰が敵で誰が味方なのかよくわかる。マスコミも大衆よりの所もあれば、御用媒体と化している所もある。デモを封鎖するがごとくメインエリア前方に三脚を使って壁を展開し、怒声を塞ぎ、カメラを使って威圧する。
 一方、政治家も数多くやってきた。国会のみならず、地方議会議員も数多く来訪していた。支援の弁護士もいた。エリート官僚と思しき人も加わった。
 警察は過剰な規制で、人の動きを管理するが、結局裏目にでるだろう。人々の怒りに火をつけて、野火が燎原を広がるごとく、運動は高揚していくと思われる。