「福島のエートス」という名前の人体実験運動

1.鮫川村は今
 私の母方は福島県鮫川村出身である。鮫川村は焼却施設問題で揺れている。祖母方は奥州街道の三叉路にあたる峠で雑貨店を営んでおり、自動車交通が少なかった時分にはそれなりに栄えたようだ。祖母の祖父は反物の卸問屋を営んでいたようで、秩父事件の引き金となった松方デフレの直撃を受けて破産、反物を山奥に隠しにいったことがあると聞いた。
 3・11朝方、珍しく祖母と母と朝食を摂った。なんの気なしに、福島(鮫川)の実家はどうなっているのか聞いてみた。良い思い出ばかりではないようなので、返答はなかった。なんとなく胸騒ぎがしたのである。3時頃地震が来て、仕事場もかなり揺れた。スキャナーがすっ飛んで、ディスプレイが倒れそうになったので手で押さえて持ちこたえた。
 停電したので、携帯電話で検索すると仙台で震度7と速報が出たので仰天した。その頃、福島第一原発のことなど頭になかった。そういえば宮城県にも原発があったよな〜、という感じである。暖房の用意などをしていると夜になった。携帯ラジオをずっとイアホンで聞いていた。夜の10時頃、緊張した声で
 「福島第一原発1号機全電源喪失、全閣僚が首相官邸地下?に集められました」
NHKが報じた。
 私は中学生の頃から広瀬隆氏の本を読んでおり、中学校の文化祭研究発表は「原子力発電所の危険性」であった。であるから、理科の先生からは嫌われた。村田光平元スイス大使の呼びかけに応じて、浜岡原発へデモに行ったことも有る。だから、【全電源喪失】の意味がすぐに分かった。
 14日正午頃には3号機が核爆発し、あの600mにも及ぶ噴煙が今後発生させるであろう対人被害もある程度分かった。不謹慎ながらタイムボカンを思い出した。全人類に対する「お仕置き」だったのである。事実は小説を越えた。炉心溶融という話は幾度も読んだが、核爆発するとは、私にとってまさに想定外だった。
 チェルノブイリは核燃料装荷後、程なく爆発している(核爆発説有り)。私には判断出来ないが、地震による誘発説もある。黒鉛炉はウラン235の濃度は0.7%である。軽水炉は3%程度まで濃縮する。中性子線によって、核分裂の連鎖反応を引き起こさせる。ウラン235は様々な形に分裂する。それらの核分裂物質の対人毒性は極めて高い。しかもあろうことか、MOX燃料というプルトニウムを9%まで濃縮した核燃料を3号機で一部使用していた。であるから、プルトニウムのみならず更に対人毒性の強いアメリシウムキュリウムも放出された。3号機燃料プールの核爆発(水素爆発→加圧による中性子線減速により核爆発→水蒸気爆発)はMOX燃料によって引き起こされた可能性が高い。MOX燃料の使用責任は経済産業省にある。証明は不可能ではあるが、外形的にみて、3号機核爆発に行政責任が存在すると推定される。
 親戚筋が白河市にいる。知人も白河市にいる。とても気になったが、取引先から外資系企業の東京脱出の情報が入ってきており、自分の身が危険に晒されていることを悟った。
 結局、逃げることもしなかったが、311後、福島県へは一度も行っていない。当然、鮫川村にも行っていない。被災地域を見て回るのに随行しないかと誘われたが、放射能汚染の危険性があるので行かないと即答した。
 ちなみに、欧州放射線リスク委員会のクリストファー・バズビーは東京から会津若松へ行くのに、東北新幹線は使わずに新潟経由で入っている。チェルノブイリ事故調査の入った同僚は皆死んでしまった経験を持つので、慎重な対応をしているようだ。

2.「福島のエートス」を批判する。
 先日、記述したが、「福島のエートス」鎌田陽子氏(安東量子)という主催者がジャーナリストを誣告罪刑事告訴し、福島県警による捜査が始まっている。更には他のブログについても警察に見せて対応してもらうと、ツィッターでつぶやいている。ちょっと待てと、言論を封殺する行為に対してだけは対抗せざるを得ない。私がかつて2ちゃんねるを批判したのは、言論の自由があると謳いながら、西村博之らが他の掲示板サイトを荒らして回ったからである。実際につぶれてしまった掲示板がたくさんあった。潰して回って、その行為そのものを集客力としていたのである。
今回の「福島のエートス」問題は2ちゃんねる問題の比ではない。もはや例えようもない。あえて記述させて頂くのなら、「福島のエートス」がやっていることは恐ろしく卑劣であり、人倫の道にもとる鬼畜の業であり、これこそが悪魔の所業と言わざるをえない。一言で言えば、【人体実験】である。
ちなみに、鎌田陽子氏は安東量子と偽名を使うようだが、福島エートスを批判した人へ来た訴状には「鎌田陽子」と記載されていたそうだ。「福島のエートス主催者」は鎌田陽子氏=安東量子で確定である。

3.国際原子力ロビーの犯罪
 CEPN会長ジャック・ロシャール氏は福島のあちこちで講演をして回っている。「福島のエートス」も招聘している。ロシャール氏の主張は「低線量被曝を受け入れろ」ということである。福島のエートス運動のモデルとなったベラルーシエートス・プロジェクトは原子力産業界による慰撫戦略である。結果、ベラルーシでは、エートス・プロジェクトが開始された頃から逆に健康被害が拡大した。エートス運動が【人体実験】と揶揄されるに値する先例がある。 福島のエートスでも同じ事が起きるだろう。
 福島のエートスが主催する勉強会ではこのような話しが交わされている。
「(プールについて)ここで講師より、放射性物質はヒフから入らないこと、水の中の方が遮蔽効果があることを説明。」
「最近になって、子供が酪王牛乳が飲みたいというので、やっと飲ませた。」
まるで被曝する方向へ誘導しているとしか思えない勉強会である。
 エートス運動は実質的に国際原子力ロビーが主導しているのだが、慰撫効果をあげるために住民が自発的に運動を展開していると装っている。表面的には「福島のエートス」はいわき市住民である鎌田陽子氏らが立ち上げた運動であるとされている。
福島エートスというアドバルーンを上げて、テレビ・新聞で大々的に報道する。福島のネット普及率は30%であり、既存媒体の影響力は絶大である。福島住民の自発的(ではない)な福島エートスと国際原子力マフィアの一角であるICRPが連携し、安全(ではない)であるとの啓蒙運動を展開する。
続けて、2月18日に復興庁が帰還に向けた放射線リスクコミュニケーションに関する施策パッケージなるものを発表した。官主導のエートスプロジェクト宣言である。
 ベラルーシの現状を見た医師によると、チェルノブイリの時よりβ線α線核種の比率が高いので、今後の健康被害は、はるかに大きいと予測している。しかも、チェルノブイリ事故は地下及び地上部の封じ込めに成功したが、福島第一原発は1・2・3号機の原子炉及び1・2・3・4号機の燃料プール、合計7箇所から放射能漏洩が続いている。至近距離に5・6号機があり、使用済み燃料プールもある。4号機は川を埋め立てて造成した場所に建っているので、地盤ごと傾いていると言われている。危険な状態が永年持続する。

 福島で実施されている子供に線量計を配布して身につけさせる行為は、一見良心的な行為に見えるが、実態は「人体実験、モルモット化」に他ならない。被曝線量と疾病の関係を調査していると疑われても仕方がない。そもそも、線量計を渡された時点で、危機を察して逃走しなければならない。
 聖書の一節を引用したい。廃都の名はバビロン。 侵略者よ、北から来た軍隊よ、上げろ、バビロンにて鬨の声を。 わが民よ、迷える羊の群れよ、逃げろ、捕囚の地バビロンから。

(参考)
井戸川克隆氏(福島県双葉町 前町長)の話
http://george743.blog39.fc2.com/blog-entry-1788.html
 子どもたちがマスクもしない、外部被曝内部被曝も。それが、エートス運動なんですよ。 いわゆる原子力ムラの、税金と権力と いろんな力を使った宣伝にさせられてるんですよ。

ベラルーシの現状を見た医師が評価する《福島の影響》〜内部被曝チェルノブイリ症候群 
http://d.hatena.ne.jp/bakagaki/20140208/1391842442
 血管から短距離で組織を被曝し破壊する核種がないと、説明がつきません。つまり、β線源がないと、症状の進行を説明できないのです。

日本依存神経精神科学会ニューズレター2012年12月15日Vol.1-1
http://www.jspra.jp/letter/img/nl2012-1-1.pdf#search=%27%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4%BE%9D%E5%AD%98%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E7%B2%BE%E7%A5%9E%E7%A7%91%E5%AD%A6%E4%BC%9A+%E9%8E%8C%E7%94%B0%E9%99%BD%E5%AD%90%27
16頁に鎌田陽子(サントリーホールディングス品質戦略部)と記載がある。
ニコチン・薬物依存研究フォーラムと日本アルコール精神医学界が合併して、日本依存神経精神科学会が設立されたようだ。
福島県伊達市のホームページに掲載されていたPDFが削除された。ウェブアーカイブから引用する。
「福島のエートス」の鎌田陽子さんは、自身の経験から「福島のエートス」を立ち上げ、独自の活動に取り組む姿を紹介。
http://web.archive.org/web/20130413205723/http://www.city.date.fukushima.jp/kouhou/pdf/2012-4/all.pdf
『セッション 4「伊達市と福島の将来にむけて」
復興に向けて独自に活動している団体が活動内容を紹介した。「福島のエートス」の鎌田陽子さんは、自身の経験から「福島のエートス」を立ち上げ、独自の活動に取り組む姿を紹介。専門家を招いた対話集会を開催し、放射能に関する情報を住民自身に判断してもらう手助けをしていることや、ツイッターを通して世界中の人の手を借りながら情報を収集・整理し、インターネットを通して発信していることを発表した。』

「福島のエートス」の慰撫工作手法
11月25日郡山緑ヶ丘第2回勉強会
http://ethos-fukushima.blogspot.jp/2012/12/2.html