2018年日本銀行発大恐慌



1.日本銀行破産は確実に起きる。
 2014年12月時点で、日銀の国債保有残高は207兆円に達した。
年率80兆円の買い入れを表明しているので、3年後には確実に400兆円を超える。
個人的には3年後の2018年が分水嶺となると考える。
理由は「ジム・ロジャーズの予測」がやはり2018年であるという点にある。
日銀が買い入れているのは国債だけではない。
日経ETFREIT社債やCPも買い入れている。
これらは、国債よりも信用度が劣位に置かれる金融商品である。
それらは、国債よりも先に価格が下がる可能性が高い。

貨幣は財やサービスを交換するために「便宜的」に存在するものだが、貨幣の信用は中央銀行の信用に基づいて成立する。
日銀が買い入れた国債は国の徴税権を担保にしているが、人民に担税力が無いとされた時点で、国債の信用は低下する。
本来2013年2月頃の入札不調が連発した時点で、財政規律を求める方向へ舵を切れば良かったのだが、安倍は黒田を前倒しで日銀総裁に据えて、年率80兆円の緩和に踏み切った。
日本銀行政策委員会審議委員の中原伸之氏が黒田氏を日銀総裁にするべく狂奔したと言われている。
元日銀審議委員の中原伸之氏は資金消失問題を起こした米金融業者MRIインターナショナルから、毎月50万円の顧問料を受け取っていたことが報じられている。
中原氏は円安ドル高誘導論者であり、外債運用をする投資会社から利益供与を受けていた人物である。
その中原氏がなぜ黒田日銀総裁を強く望んだのか、よくよく考えなければならない。
日銀口座から外銀が円を調達して、投資運用している。
一定程度はドル転したと思わえる。
円安は「円安を見越した投機的動き」や日銀調達資金のドル転などで発生している。

有り体に言って、76円からの急激な円安は「米国の意図を受けて、ドルを支えるための資金調達をしている人達」によって意図的に起こされたと言っても過言ではない。


2.安倍政権はGPIFやゆうちょ銀や農協マネーにも手を突っ込む
 米国の要求に基づいて戦争法案の審議がされているが、米国の本音は「とにかく、一刻も早く金をよこせ」だろう。
安倍政権はGPIFは4割を外債運用すると決定した。
すると、厚労大臣が「何も聞いてない」とコメントした。
恐らく安倍官邸筋が勝手に決めてしまったのだろう。
最近、ドル円は119円から125円まで6円も円安になった。
日経はヘッジファンドの8000億円売りが原因と書いたが、恐らく公的金融機関の資金運用に変化があったのではないかと考える。
年率80兆円もの緩和をしているのだから、円安になって当たり前だが、殆ど瞬時に5円も円安になるとは、何か原因になる事があったのだろう。

ゆうちょ銀の社長に元ゴールドマンサックの人物が就任した。
ゆうちょ銀の資金運用も外債比率が高まるだろう。
株式が売却され、一定比率を外資に持たれた場合、「利率の良い米国債や米MBSを買え」と強く迫られることになる。
結局、外資族清和会が勝利した形で、国富が流出する事になる。

安倍政権は農協も解体すると明言している。
農家が自民党のポスターを貼っているのを見ると、私にしてみれば、「本当にバカなんだなぁ」と感慨に耽る境地である。

農協マネーは80兆円ぐらいかと思っていたのだが、預金100兆円・保険300兆円の超巨大金融機関だそうだ。
農協はすでに外債運用で損失を出しているが、更に外債運用を進めて深手を負わされると思われる。


3.原発や戦争だけを注視するのではなく、金融的な動きにも配慮すべき。
 他の辛口評論家が次々とテレビから姿を消す中、森永卓郎氏が自身がマスコミに出続けることが出来る理由を述べていた。
「日銀悪玉論」で「緩和しろ〜」と繰り返し述べていた森永氏は安倍政権とっては好都合な人物である。
緩和してその結果何が起きて、どのような結末になるのか分からない森永氏でも「教授」なのだから、本当に笑えない。
自覚があるのかないのか知らないが、自らすすんで御用に都合の良い学者を演じている。

緩和すれども、経済状況は悪化しつつあり、2015年1月、生活保護受給世帯は過去最高の161万8817世帯、受給者数は217万242人に達している。
国民全体の賃金は23ヵ月連続で前年比減であり、2015年3月は2.6%減となっている。2015年4月の家計消費もマイナスだった。

日本銀行が資本金を積み増しするなどという事を言い出しており、裏を返せばこのまま行けば、国債が暴落によって発生する含み損により、日銀のバランスシートが債務超過になる可能性があるということである。
仮に日銀が破綻したら、金融恐慌、産業恐慌、生活恐慌に至り、一気に経済活動が低下する。
金融恐慌を引き起こさないために存在する中央銀行が、金融恐慌の引き金を引きかねないという恐ろしい局面を迎えつつある。


(引用元)
エコノミスト・浜矩子氏インタビュー:岩上安身氏」  日銀(中央銀行)と国債関連
http://sun.ap.teacup.com/applet/souun/msgcate29/archive
2015/05/30 「バブルは必ず弾ける、それは明日かもしれない」と断言する浜矩子氏、空前の官製相場で沸きに沸く株式市場、しかし…! 岩上安身が「アホノミクス恐慌」の危険性について訊く
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/247279
「自国建て国債は破綻しない」・・・これは永久機関詐欺と一緒の論法だ
http://green.ap.teacup.com/pekepon/1100.html