パチンコ無間道(むげんどう) 青木プロダクション (著)


○パチンコ問題告発書
 「パチンコ無間道」というマンガを貰ったので読んでみました。青木プロダクション (著)ということで、故・青木雄二氏の筆致そのままの図柄です。「ナニワ金融道」のようにストーリテリングで楽しませるというよりも、パチンコ産業に潜む構造上の問題を告発することを主眼としたスタイルになっています。
 おおよそ一通りすべてのパチンコ問題に絡む問題点は指摘し尽くす内容となっております。瞠目すべきはパチンコ店と警察生活安全課との癒着です。パチンコ店が、みかじめ料を警察へ上納していることが曝露されます。
 著書では触れていませんが、パチンコやパチスロの台には警察庁の外郭団体の認定を受ける必要があり、認定を受けた証明のシールを張ることが半ば義務化されています。そのシールの価格はかなり高いのです。それを一台一台に貼り付けなくてはなりません。

○パチンコ利権と押尾学
 日本社会においてパチンコと警察の癒着は最大級のタブーです。パッキーカード導入で尽力されました、御高名な平沢勝栄議員も警察官僚あがりでございます。
 ちなみに、押尾学氏のスポンサーは、パチンコ機器卸大手の会長だそうです。

  • 転載開始-

http://www.cyzo.com/2009/08/post_2506.html
「仕事もろくにないのに、銀座のクラブに出入りできませんよ。実は、押尾にはスポンサーがいて、彼が店に連れてきたんです。パチンコ機器卸大手の会長ですよ。この会長は銀座の上客ですから、ホステスや店も安心する。ただ、その結果、ホステスが非業の死を遂げた。ろくでもない俳優を甘やかした、この会長にも責任はあります」(芸能関係者)

  • 転載終わり-

 ということです。あぶく銭は悪行に通ずるんでしょうかねぇ。

○パチンコは腐った資本主義の象徴
 取り敢えず私が言いたいのはパチンコに限らず『すべてのギャンブルは止めよう!』ということです。勉強すべきときに麻雀やゲームで遊んで、人生おかしくなった私が言うのですから間違いありません。青木雄二先生御指摘の通り、「パチンコは腐った資本主義の象徴」です。
『金のある人間は、パチンコなんかいきまへん。金のないヤツが、金持ちになれるちゃうんかというアホな夢を見に行くところなのです。でも、そんな夢かなったヤツは、日本中くまなく探しても、どこにもおりません。パチンコ集金システムを作った金持ちが、貧乏人から吸い上げて、肥え太ってくだけ。つまり、パチンコちゅうのは、この日本の「腐った資本主義」の象徴というわけです。』
 ということです。
西原理恵子
「競馬などの官営ギャンブルはやらず、パチンコは民営だからやる」
と主張しているようですが、パチンコの運営は民間企業でも実質的に警察の管理下にあるので半官営です。しかも、ホールコントローラーで出玉を調整して射幸心を煽っていますから、イカサマギャンブルです。

○官製ギャンブルは天下りの温床
 エコロジーを言うならまず不要なギャンブルを止めるべきです。天下り批判をするなら、その温床となっているギャンブルを真っ先に廃絶するべきです。百害あって百害ありのギャンブルは全廃するべきです。
賞金引当率は以下の通りです。
■宝くじ・toto 還元率45%  
競艇・競馬・競輪 還元率75%
■パチンコ・パチスロ 還元率?
所轄官庁は以下の通りです。
宝くじは総務省
toto文部科学省
競馬は農林水産省
競艇国土交通省
競輪は経済産業省
パチンコは警察庁

○貧困問題の原因はギャンブルにあり!!!
 現代日本社会は消費するための情報は山ほどありますが、生産するための情報は少ないのです。テレビつければ、アメリカのお先棒担ぎのプロパガンダと、カネ使え〜洗脳情報ばかりです。生きていく上で肝心肝要なことは教えない「”思想的なゆとりの無い”ゆとり教育」を施して、休日増やして、子供には自堕落な消費猿としてのカネ使え〜のメディア洗脳です。
 職業見本市であった「私のしごと館」は、2010年3月31日をもって閉館(営業終了)だそうです。本来は子供には将来への展望を抱くためにも、多種多様な職業の現場を見せるべきなのです。今年、ゴルフの賞金王に輝いた石川遼選手の父親の手記によりますと、信用金庫の行員であった(現在は支店長)関係で、遼くんを取引先の仕事の現場を見せて回り、実際にトラックの座席に座らせたりしたそうです。そうした事が、若くしてプロフェッショナル意識を持つきっかけになったと思われます。
 資本や労働力は消費財ではなくて、生産財及び生産行為に使うべきです。これが理解出来ないと、生涯搾取され放題です。
 マクロ経済要因で、来年は悪い年になるでしょう。”坂の下のドブ”行き確定です。それでも、なんとかこの国の国力を維持しなければ、ますます、悪くなります。
 もし、資金や労働力の余力があり、公益を考えてどこかに奉仕するのであれば、暴政や社会問題に抗った人達へ資金提供し労力支援すべきなのです。それこそが、格差社会対策になるのです。貧困問題の根底にはギャンブルがあります。ギャンブル搾取構造を粉砕しない限り、いくら貧困対策してもムダです。

 はっきり言いますが、派遣村ベーシックインカムもムダです。配ったカネはギャンブルに消えます。路頭に迷った人達の原因をきちんと調査すべきです。その原因を取り除かない限り、問題は解決しません。

 すべてのギャンブルは止めて、ブックオフの105円コーナーで本でも買ってきて読みましょう。

○目次とプロローグ
第1話 パチンコ地獄
第2話 ファン感謝祭の真実
第3話 灰谷、甘い罠に堕ちる
第4話 不正(ゴト)vs.不正(ゴト)
第5話 灰谷店長誕生
書籍紹介: 金と欲の無間地獄へようこそ! パチンコ中毒に陥って借金まみれとなり、パチンコ店員になって返済を目指す28歳・灰谷の生き様を通して、パチンコ資本主義の現実を知れ
ビッグコミックビジネス」に掲載された、青木プロダクションここに登場!青木雄二の妻が語る、青木雄二の激コトバ「青木言(アオキゴン!)」も随所に収録
パチンコ中毒に陥って、借金まみれになった灰谷健二・28歳。職を探すが、結局見つけられたのは、灰谷の人生をドン底に落としたパチンコ店だけだった。田舎のパチンコ店「ソドム」で働き始めて2週間、ようやく生活に慣れてきた灰谷だったが、ある日、店の要注意人物ナンバー1・安井のおっさんが交換所の金を盗み出そうとして…!?(第1話)

(参考)
パチンコ無間道 (ビッグコミックススペシャル) (コミック)
青木プロダクション (著)
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%91%E3%83%81%E3%83%B3%E3%82%B3%E7%84%A1%E9%96%93%E9%81%93-%E3%83%93%E3%83%83%E3%82%B0%E3%82%B3%E3%83%9F%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%AB-%E9%9D%92%E6%9C%A8%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%80%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3/dp/4091811884
パチンコ無間道
http://dengakutamago.blog89.fc2.com/blog-entry-72.html
ギャンブル依存症克服への道 〜パチンコ依存・スロット依存・脱ギャンブル道場です!〜
http://osakafp.livedoor.biz/
【日本の議論】宝くじは儲けすぎ? 天下り法人に“埋蔵金”も
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/091220/crm0912201801004-n1.htm
パチンコ機メーカー大手「フィールズ」、押尾騒動でK-1から遁走!?
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1063887&media_id=59

  • 以下転載-

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik09/2009-11-12/2009111215_01_1.html
2009年11月12日(木)「しんぶん赤旗
急増、深みにはめる気
パチンコ店にATM(現金自動払出機)
関東・関西 近く150台 金融機関の責任重大
 各地のパチンコホール内に銀行ATM(現金自動払出機)を設置する動きがすすんでいます。試行段階にもかかわらず、すでに設置数は130ホール(10日現在)。近く関東に100台、関西に50台の計150台にまで拡大する予定です。「射幸心をあおる」「規制すべきだ」という批判が広がっています。
 ATM設置をすすめているのは、ATM運用会社の「トラストネットワークス」社(東京・中央区、竹村理社長、資本金8億8700万円)。コンビニ店などに設置されたATMとは違い、その店のパチンコ客だけを対象にしたATMです。
 同社側がパチンコ店内ATMのシステムをホール業界の団体である全日本遊技事業協同組合連合会(全日遊連)に提案したのは2006年7月です。
 全日遊連では、業界健全化のための自主規制として、ホール敷地内でのサラ金業者の営業やATMの設置を禁止することを内規で定めており、提案にたいしては強い懸念も出されたといいます。
 結局、客の「のめりこみ」防止策として、1人1日3万円を上限とし、現金の借り入れ機能もつけないこととしたうえ、07年10月から東京と神奈川の10店舗で試行してきました。
 トラスト社は本紙の取材に、1年間余の試行期間中に「クレームは1件もなく、問題なかった」としたうえ、「近く150ホールまで拡大する。実績や社会的なイメージなどを勘案したうえ、今後の事業展開を検討する」と答えています。
 しかし、業界関係者は「手持ちの金をすった客が、冷静になる間も無くパチンコ店内で預金を引き出し、深みにはまるのではないか」「客の1回あたりに使う金は平均でも1万円程度で、3万円も使えば明らかな『のめりこみ』だ」と、同システムを批判しています。
 このATMシステムには三菱東京UFJなどの三大メガバンクやゆうちょ銀行をはじめ、国内のほとんどの金融機関が接続しています。
 金融庁監督局は「ATMの設置場所について届け出などは必要ないが、銀行法上の『顧客の利便』に反するようなことがあれば注視していきたい」と話しています。
 全日遊連広報の話 のめりこみとセキュリティーの点でシステムが適正なものになるようにしていきたい。

  • 転載終わり-