プロとアマの落差は大きい

いろいろな人から話を聞いたり、実際にオーディオ装置の音を聴くと、プロとアマの落差を感じる。
プロというのはメーカー技術者や音響・音効技師を指す。
アマというのは私の様な趣味のオーディオファンを意味する。

自分にも耳ついているし、音も聞ける。ただしこれを絶対的な評価基準にしてはいけない。
本質的な耳の良さ、音感や聴覚上の周波数帯域の広さは若い人の方が有利である。
原音に触れる機会を増やし、数多くの機器に触れ、脳内の音のデータベースが拡張されると、比較的相対的な音質評価が出来る。この点は年配の人の方が有利である。

お金が絡まないで、純然と趣味で情報交換している分には良いのだが、商売として何かグッズや器具の販売が絡んでくると、一種の洗脳が働く。
騙している人がいるし、騙されている人がいる。
レコードやアナログアンプは音に曖昧さがあったし、オーディオの評価基準も曖昧だから、このような事が起きる。

周波数測定装置はあるが、あくまで再生周波数帯域の音圧しか測定できない。
原音への充実度は自分の耳で評価しなくてはならない。
しかし、この「自分の耳」がいい加減だから困る。
私自身は昔よりはマシになったが、マシになっただけで、絶対評価基準にはしていない。

私は尺度としてプロの意見を尊重する。逆にアマの意見は呪術師の戯言と大差ないと考える。
実際問題、そうなのだからしょうがない。
プロの意見を拝聴できる機会は少ない。
プロの意見が読めるネット情報も少ない。
雑誌はあまりあてにならないが、アマの情報よりは幾分マシか。

科学的な解明も重要である。電気的動作には理論がある。
音の明瞭度や情報量を引き上げる理屈がある。
良い音を得るには、理を持って最善手を模索し、自分の耳の練度を上げて、数多くの音や情報に接していくしかない。