笑い事でないことを笑い事での解決を目指すマック赤坂

1.スマイル非暴力への道
 2007年7月参議院選挙の選挙期間中渋谷ハチ公前でマック赤坂氏を見かけた。私がお手伝いしていた候補者がマック赤坂氏と丁寧に挨拶し言葉を交わしていたのを覚えている。しかし、私は大変に失礼ながら、
「何か見てはいけないものを見てしまった」
ように感じていた。マック赤坂氏は何か携帯型の楽器を手に持って鳴らしていたような記憶がある。
 そもそも、政治とは真面目にやらなければならない、とは法律で決められていない。ユーモアを交えて選挙運動を行うことは違法ではないし、むしろ今の世の中では必要となっているのではないかと考えるようになった。
 マック赤坂氏は「泡沫候補の雄」と称されていたが、よくよく調べてみるとマック赤坂氏の経歴が凄い。京大卒で、伊藤忠商事に25年勤務。その後、レアアース貿易会社を経営しており、年商が50億円だそうである。しかも、医学博士にして、社会心理学博士である。
 伊藤忠時代、アメリカに赴任して、日本人には笑いが少ないと気が付き、日本人には笑いが必要だと気付き、笑いの伝道師として活動することを決意したそうである。商業の世界ではやることをやったので、精神の世界で貢献したいとも述べている。
 安冨歩教授によると、マック赤坂氏の思想は暴力に対抗する非暴力で、一時期マハトマ・ガンディーのコスプレをしていたのも思想的影響を受けているのではなかろうかと指摘している。
http://www.youtube.com/watch?v=1htCTNnq-V8
 マック氏は東京都知事選挙ではマハトマ・ガンディーのコスプレで政見放送に望んだ。今回の大阪市長選挙でも、非暴力主義という観点で演説を行っている。
http://www.yamsai.net/2014/03/blog-post_13.html
 今の政治に対する無関心層に正論述べても、見向きもしない。であるのなら、奇抜な服装やお笑い精神で、注目を浴びてもらうしか方策がない。
 政治が内包する暴力性に対し、スマイル非暴力で対抗する。これは「この国を守る者と、この国を売り渡す者の二項対立」における対処法の一つである。アメリカの帝国主義に対抗し、本当の意味で独立を勝ち得るのはスマイル非暴力しかないのである。大日本帝国は欧米の帝国主義帝国主義で対抗して滅亡した。ミイラ取りはミイラになる。同じ愚を繰り返してはならない。
 悲観的な見方をすれば、お笑いでもしない限り、この国の若者は田母神氏に象徴される軍事的(暴力的)な強さに惹かれていってしまう。
 スカルノ大統領の妻だったデビ夫人が田母神氏の応援についていた。スカルノ大統領は米国に潰された大統領で、チリのサルバドール・アジェンデ大統領のアジア版である。スハルトアジア・アフリカ会議を提唱し、反帝国主義を掲げていた。であるから、デビ夫人も愛国心から田母神氏を応援したのだろう。だが、田母神氏の原子力に関する知識は皆無に等しい有り様だ。自衛隊員がどれだけ福一対応で投入されて、どれだけの隊員が被曝したのか田母神氏は知らないのか。だから、右派からの対米自立を掲げる政治家として田母神氏は不適任だ。中川昭一氏が適任だったのだが、既にこの世にいない。

 脱原発運動の盛り上がりは、「被曝という暴力」に対抗する必要に迫られて人民が声を上げ始めたことによる。これも、結局国家が包摂する暴力に対しての対抗であり、やはり、暴力という元素には触れたくない願う人達には敬遠される部分がある。
 山本太郎氏も先の参議院選挙に望んで、インタビューや演説中でのユーモアを盛り込んでいた。スマイルやお笑いを主眼にして選挙戦での表現を追求するマック赤坂氏の切り開いた手法が影響を与えているかもしれないし、与えていないかもしれない。山本氏が芸能界で培った絶大な知名度に加えて、ユーモラスな雰囲気が投票行動に繋がった部分があると思う。

2.かっこつけ橋下氏にスマイルで対抗する
 一方、ドラゴンボールよろしく、橋下氏は言動がエスカレートしている。小泉氏の手法を真似ているとも言われているが、実は威勢のいい事を言い続ける必要がある。一見、庶民の人気取りのように見えて、実際にアピールしている先は支持母体の一つであるヤクザ勢力に対してだろう。
だから、橋下氏はマック氏との討論は出来ないのである。橋下氏特有の弁論で追い詰めても、マック氏は「10度・20度・30度(笑い)」と返したら、橋下氏の保持しようとしているイメージがぶち壊されてしまうのである。
であるから、維新側はマック氏が橋下維新のタウン・ミーティングで質問しようとしただけで、羽交い絞めにして外へ追い出したのである。橋下【暴力】維新はスマイリーなマック氏と対話をしたら負けなのである。
 話題となっている大阪都構想とは大阪府りんくうタウンで大失敗して、膨大な借金を大阪市の財政で賄う、という不純な動機から生まれた産物である。一言で言えば、都構想とは橋下維新時代になって急速に膨らんだ借金をウヤムヤにする方便だ。これを【府市合わせ】と言う。
昨年、橋下維新が推進する震災がれき広域処理反対で逮捕者が相次いだ。
http://george743.blog39.fc2.com/blog-entry-1578.html
 瓦礫焼却は経産省環境省が主導し、予算配分を狙って幾つかの地方自治体が瓦礫引受を行った。大阪は福島第一原発事故の影響がほぼなく、疫学差を埋めるために、環境省がわざと非汚染地帯に瓦礫焼却処分をさせようとしていた疑いがある。   
菅直人前首相の政策秘書であった松田光世氏はガレキ広域処理による放射能汚染の拡大も、官僚機構による恣意的な謀略と指摘している。
http://blog.livedoor.jp/hardthink/archives/51950327.html
 利権のために放射能汚染を発生させる瓦礫焼却引受を行った橋下維新とは、被曝推進政党であり、これも核物質を使った【暴力】の一種である。反対すれば警察権力を使った【暴力】が待っている。

3.現実の問題に向き合うマック赤坂
 医学博士にして、社会心理学博士のマック赤坂氏が精神病における薬事療法を街宣で批判した。日本では米国のDSN規格に則り、患者が2週間の鬱病を申告すれば鬱病認定される。申告が本当であるのか虚偽あるのか検証されることはない。抗鬱剤としてパキシルが処方されるが麻薬(覚醒剤)と構造式は同じである。自殺や殺人を誘発するので、米国では深刻な社会問題となっている。日本も同じ道を辿っている。日本の政府が医師会に票を委ねているから、社会問題として取り上げられない。薬剤師は医師に対して薬の適切な処方を指摘する義務があるが、指摘すれば医師の側が他の薬剤師を使うので指摘することは困難な状態である。製薬会社がスポンサーの学会では「実際には副作用があるにも関わらず」パキシルの副作用がないと90分しゃべり続ける人しか発表できないようになっている、という趣旨の演説をマック赤坂氏は行った。
https://twitter.com/madmanjapman/status/444397083710091264
 伊藤忠商事時代には酸化ユウロピウム中国で純度の高いものを作らせて、輸入した。レアメタル業界では有名な中村繁夫氏が出来ない、といった事をマック氏は実現したのである。
http://www.youtube.com/watch?v=9-fZVUjrmbA
レアメタル超入門 (幻冬舎新書)中村 繁夫 (著)
http://p.tl/cfEk
レアメタル・パニック Rare Metal Panic (光文社ペーパーバックス)中村 繁夫 (著)
http://p.tl/Kx93
 日本電機産業発展の根底にはレアメタルレアアースを含む)の活用が大きく寄与している。レアメタルはベースメタル(銅・亜鉛・錫(すず)・アルミニウム)に付随して産出される事が多いのだが、先進国はベースメタルの高品位鉱山を掘り尽くしてしまった。レアメタルの調達先は途上国であったり、政情不安定な地域であることが多い。産出量が少ないのも相まって、レアメタルは調達上の困難さがつきまとう資源なのである。このレアメタルでマック氏は「一山当てた」のである。選挙戦で見せる顔とは違い、事業家としての評価は高い。

4.大阪市長選挙ではマック赤坂氏に投票を!
 マスコミは選挙戦に入る前に「主要候補」と「泡沫候補」を選定して、主要候補を主に取り上げて、泡沫候補を殆ど取り上げない。供託金制度や供託金没収の仕組みも相まって、不公平な選挙戦が実施されている。安冨歩教授の指摘では、マック氏の経歴や資金力や能力なら、自民党に取り行って議員になる事は簡単にできるだろう。それにも関わらずあえてスマイル党を立ち上げてユーモラスな表現を行っている。
 私はマック赤坂氏には【自分を捨ててでも伝えたい思想】があると感じている。アメリカに駐在し、中国と長い商取引経験があり、世界のなんたるかを肌身で知っているマック氏が行き着いた思想がスマイル非暴力なのである。
 大阪市長選挙は大阪平和都市実現のマック赤坂氏・脱原発藤島利久氏・大阪都構想反対の二野宮茂雄氏の主要三候補で戦われている。私はマック赤坂氏に投票を呼びかけたい。
他に約一名泡沫候補がいるのだが、取り上げる必要はないだろう。