原発らぶらぶ日記140522

 母校の小学校の歌詞はあの谷川俊太郎氏が作詞した。「いちにち、いちにち背が伸びる」で始まる内容だったが、私の場合は「いちにち、いちにち、バカになる」という按配である。本が長時間集中して読めないし、資料をあたって文章を書く作業が異様に苦痛である。自作パソコン組む気力もないし、スピーカーキャビネットの手入れはもっと面倒でやる気がおきない。原発ぶらぶら病みたいなものなのか、精神的要因なのか、社会環境の悪化によって気力が失せたのか、どれかなのだろう。

何かまとまって書く気力がないので、適当に徒然(つれづれ)に書いてみたい。福一原発を毎日毎日想うので、まるで原発ぶらぶら病らなぬ、原発らぶらぶ病である。何か書いておけば後で役に立つかもしれないし、役に立たないかもしれない。

1.竹野内真里さん不起訴決定
http://savekidsjapan.blogspot.jp/2014/05/please-disseminate-this-article-along.html
 ということで、何よりである。
私がブログ更新を始めたのは、この件がきっかけである。上記ページに記載があるが、
『「警察官を他県に送るというのは、被疑者が潜在的に危険な犯罪者である場合に限る」福島県警報道官の寺島正警部補はVICE Newsに語った。』
 福島のエートスという『国策』に反対すれば、刑務所送りにするぞ、と国家権力があからさまに弾圧行為に出てきたからである。
 「美味しんぼ問題」に関して、政府が総出で叩きに来たが、それはあくまで批判声明に留まるものであって、具体的な弾圧行為には及んでいない。
 ことの問題の深刻さは「美味しんぼ騒動」の比ではない。

 はっきりいって、福島県東部は全域避難する必要があるだろう。茨城県宮城県の一部も避難する必要がある。福島のエートスの主張する放射能との共存という主張は、毒ガス室内で生きていこうと言っているのと同じであり、結果的に人民の大量死を招く悪魔的行為である。

 チェルノブイリ事故との比較で、おおよそ将来に渡って発生する健康被害の推測ができる。チェルノブイリ4号機原子炉と、福一3号機燃料プールの爆発は類似点がある。核爆発→水蒸気爆発の連鎖反応である。瞬間的に一部は超高温になったと思われるが、基本的に「微粒子」となって核燃料飛び散った。問題は福一1・2・3号機原子炉内の溶融した核燃料である。どの程度の量がどの程度の時間溶融し、どの程度外部に放出されたのか分からないが、2011年3月15日・20日にかなりの放出があった。この時の温度はプルトニウムの沸点を超えている。
 チェルノブイリの核燃料は濃縮されていないウランであり、ウラン235の濃度は0.7%程度であり、装荷直後の事故であったので、プルトニウムなどの超ウラン物質は殆どゼロである。しかし、福一は3号機原子炉で32体のMOX燃料が使われている。MOX燃料は9%程度の濃度でプルトニウムが使われている。プルトニウムの摂取許容量には評価がそれぞれあるが、4000分の1gとかいうレベルである。ホットパーティクル一つでも摂取したら危険という指摘もある。但し「プルトニウム人体実験」という本によると、個体差があって、どの程度の摂取量でどの程度の余命となるのかは人によってまちまちに差があるようである。

 超ウラン物質が厄介なのは偶数番の同位体は「自発核分裂物質」といって、単体で中性子線を放つことである。中性子線は放射化を招き、人体の破壊に繋がる。これもどの程度でどの程度の対人影響があるのか不明瞭である。中性子線は同等線量でガンマ線の10倍の対人影響があるとされる。

 何はともあれ、逃げる事が必要な局面で「留まれ」と宣言するのは、どこかの沈没船の船長と同じ行為である。その船長は殺人罪で起訴されるとの事である。大統領は涙を流して謝罪したにも関わらず、人民は怒って大統領に辞任を要求するデモを繰り広げている。
 翻って日本はどうか?「留まれ」というのはおかしいよ、と非難したら、警察官や検察官がやって来て捜査する按配である。この心理的圧力は凄まじいものと推察される。それでも怯まず、竹野内さんは国内外に情報発信をし続けた。私には到底できるものではない。

2.白血病が恐ろしい
 郡山の工場労働者が急性白血病で休職中であると聞き及んだ。歯の治療中に血が止まらなくなり、血液検査をして白血病が分かったそうである。白血病の症状としては鼻血が頻繁にでる、歯茎からの出血、青アザが出来る、などがあるそうである。

 私は2011年7月頃に、仕事場の屋根を除染を兼ねて塗装するために、連日清掃と塗装を行った。すると、風呂に入って気がついたのだが、左の背中の辺りにかなり大きな痣ができていた。ぶつけてできた痣にしては大きすぎであって、

あまりに恐ろしいので「見てないことにした」(^_^;)

数日すると消えたようである。
美味しんぼ」でも除染作業した准教授が翌日寝込んだという話が出てくる。当地埼玉県ふじみ野市福島市ほどではないので、寝こむことはなかったが、それでも痣が出来た。
 気になるのが日経新聞では建築労働者不足が頻繁に記事なっている。地方では建築資材価格が下落しており、それほど好況だとはも思えない。被曝する作業環境の労働者が先に放射能禍で休業に追い込まれているのではないかと思われる。

 急性白血病の場合は進行が早いので、慢性白血病の段階で対処が必要だと言われている。もっとも、化学療法で人体へ打撃が加わると、かえって死期を早めるので、医療に関わらず免疫力を上げる方策に尽力したほうが良いという意見もある。私にはどちらが良いのか判断できない。

(参考)ミハの小児急性リンパ性白血病闘病記録
http://www.geocities.jp/yo_nyan386/all.htm

3.昔陸軍、今核燃団?
 ミッドウェー海戦までは海軍力で米国に優っていたが、戦術面の瑕疵で敗北した。命令指揮系統が上意下達過ぎで、現場の判断が反映されず敗北したと言われている。欽定憲法下の天皇制の存在も柔軟な運用を妨げたとの指摘も有る。
 原発事故も保安院による「上意下達」体制が引き金になった可能性は高い。マーク1型原子炉の欠陥は、GEの元技術者、デール・ブラインデンボー氏が1975年に指摘しており、米NSCも耐震性の脆弱さを報告書で述べている。
 阿呆な日本核燃団はマーク1型原子炉に改善・改良を怠ってきた。あろうことか、「蒸気凝縮系機能冷却システム」を2003年に2−6号機から外している。撤去の申請者は勝俣恒久東電社長のようである。だが、東電側が自主的に外すとも思えない。経緯は浜岡原発で蒸気凝縮系機能冷却システム内上部で水素が溜まって、水素爆発の危険性があるということで、他の原発でも撤去したということになっている。
 もっとも重要な安全装置であるECCSを作動させるための非常用電源装置をタービン建屋地下1階以外の場所に増設しなかったことも問題である。福一1号機は建設から40年もの時間があったというのに、非常用電源増設を怠っていた。米国から与えられた設計設備を金科玉条のように頑なにそのまま維持したのは、昔天皇・今米帝の思考停止構造が関与しているとも考えたくなる。

「蒸気凝縮系機能冷却システム」はなぜ外されのか?
http://d.hatena.ne.jp/Takaon/20110810
福島第1原発の命綱の冷却システム『蒸気凝縮系機能』は外されていた
http://geocities.yahoo.co.jp/gl/matiplanplan/view/20110609/1307583720