車の節約術

 取り敢えず車の環境負荷は横に置いておき、なるべく安く車を維持する事を考える。車となると散財しまくる人がいるが、何事も節約が重要である。金銭を媒介する商取引は官僚機構による統制の対象となり、「シロアリ」の増加を招くことになる。極力、支出を減らすことは、官業機構の逓増病理現象を抑止することになる。

1.ユーザー車検
 私がユーザー車検の話をすると、やり方について仔細を尋ねた人は一人足りとも居ない。近年は廉価に車検を代行する業者が増えたので、わざわざ自分でやることはないとの認識なのかもしれない。ユーザー車検は金儲けではないが、有用な節約術なので、ある種の金儲けだという理解がされていない。

 自分でやれば重量税+自賠責+車検手数料だけで済む。重量税は0.5t単位で加算されるので、車両重量が1t未満であるのか、それ以上であるのかで課税に差が出る事がわかる。別途自動車税が4月1日名義人に課税される。これは排気量500cc単位である。
 こういった、課税に関するボーダーラインを車両購入時には意識すべきだある。
自分で車検をすると代行料が節約できるのと当時に、委任する手間などが不必要となる。ユーザー車検は慣れれば、代行業者に依頼する手間とさして違いが無いほどにスムースに終えることが出来る。

○記入用紙は継続検査申請書だけが有料で、あとは無料である。複数枚入手しておいて、法人であればゴム印で住所・名称・社判などを全書類押して複数作成しておくと後々便利である。
○ブレーキの効き具合、ライトやウィンカーなどのランプ類は事前にチェックしておいて、ウィンカー程度ならイエローハット、ライトは自動車修理工場で修理する。ブレーキシューやパッドの交換はイエローハットでも即日可能である。
○ホイールキャップは車検時外す必要がある。面倒なので、最初からホイールキャップ無しのホイールを選択しておくという手もある。
○乗用車の場合、前後のブレーキを一度でチェックできる自動化が進んだラインがあるので、そこに並ぶ。
○検査ラインでブレーキを踏む時は【ゆっくり踏み込む】。ゆっくり踏まないと効き目がでない。運転とは違う。ここは盲点。
○光軸ずれは、事前にチェックする必要はない。普通に運転していればズレない。ズレていて、検査で撥ねられても、車検場周辺にあるテスター屋でチェック・調整をしてもらえる。1200円程度。

 ユーザー車検は慣れれば、書類記入時間30分+車検場に往復する時間+1時間(早ければ30分)で終わる。

 そもそも、車検が必要なのか疑問がある。アメリカでは車検はないし、車両所有に関する税金もほとんどない。

2.修理にディーラーは使わない
 不具合があって、ディーラーに持ち込むと、何かと高いこと言って買い替えを薦めてくる。新車を売って利潤を得ている構造上、どうしても買い替え誘導が発生する。
 町の信頼がおける自動車修理工場と懇意にしておくと便利である。修理工場は修理するしかないので、基本的に修理対応してくれる。
 ディーラーを使うのは新車を買うときと、リコール修理だけである。
エンジンオイルがわずかに漏るとか、その程度のことで買い換える必要はない。(車検前に清掃すれば良い)
致命的に壊れてしまったと思われる場合も、まずは修理工場で見積もり依頼をしてみる。
3.新車で軽自動車を買うなら、普通自動車の中古が良い
 軽自動車は税金は安いが、エンジン回転数を高めに回して運転するので、基本的に普通自動車よりも耐久性に劣る。軽自動車の新車は普通自動車に比べて、さして安くない。
 車重に比して排気量が少ない、ホィールベースが短いので遠距離の運転となると、軽自動車は普通自動車よりも疲れる。
 それでも、CVTになってから、軽自動車はかなり燃費や回転数問題は改善された。
 ローンを組んでまで新車で軽自動車を買うなら、お金をためて、普通自動車の中古を現金一括で買うべきだ。自動車ローンは金利が高い。

4.駐車場が高い
 月極め駐車場が高い。郊外でも月1万円はザラである。年もしくは2年で更新料を取られる。月1万でも年13万円必要である。不動産取得もしくは賃貸する場合における、駐車場の有無というのも重要な要素である。

5.点検箇所
 私がユーザー車検をしなければならないと一念発起したのは、修理工場に車検を依頼したら、変えなくても良いベアリング交換をされて、しなくても良いバッテリー取り外しと充電作業をしていたからである。
 ベアリング交換した場合、適正トルクで閉めないといけないのだが、いちいちマニュアルを参照するとは思えない。何かトラブルを抱える可能性がある。実際、車検に出したら壊れて帰ってきたなんて話もある。
 バッテリーもむやみとはずすと端子が痛む。充電しても延命には殆どならないし、過充電すればかえってバッテリー寿命を縮める。
 あまりに馬鹿馬鹿しいので、自分でやるしかないと考えたのである。当時は代行業者はいなかった。
 バッテリーは3年で交換する。
 タイヤは目視確認で交換時期を判断する。
 ベルト類は鳴き具合や走行距離で判断。
 エンジンオイル交換は比較的早め早めに行う。5000Kmか半年。ディーゼルは3000Km。

6.ワイパーはインターネット通販で購入・交換する。
 モノタローなどのインターネット通販を利用する。半額以下、ゴムだけだったら、4分の1以下で交換できる。

7.なるべく車が痛まない運転をする。
 燃費を考えて加速をゆっくりにしている人がいるが、これは他の車輌のことを考え時間単位の通行量を維持するために、加速はそこそこ適正にするべきである。むしろ、ブレーキを踏まないで済むように、信号などを加味して運転した方が良い。
 燃費を考慮するのなら、高速道路のトップスピードを抑えたほうが良い。100km以上はなるべく出さないように運転したほうが、燃費も低減できて、安全も維持できる。
 不必要な運転は避けるべきである。ストレス解消なら他の事で行った方が良い。
また、電車やバスなどの公共機関が使えるのなら、なるべく公共機関を使うべきである。当地、ふじみ野市ではバスの本数が減らされて、バスの間隔が1時間以上ある時間帯もある。こうなると、バス路線があっても実質使えない。悲劇である。利用者が減ると、公共交通機関も本数が減ったり、消滅してしまう。
 最近は電車の人身事故や電車と車両の交通事故が激増している。併せて、自動車の事故も増えている。原発事故が起きると、放射能禍で脳が破壊されるので、自動車事故は激増する。事故に遭わない為にも自動車はなるべく運転するべきではない。

 ユーザー車検の良い所は、メンテナンス個所を減らすため、車の運転に気を使うようになる。つまり車が傷まない運転を心がけるようになる。これが最大の利点であるかもしれない。