リアル・スプラトゥーン・サムタイム

1.油絵は挫折した。
 昔は油絵を書いていた時期があったのが、大きな絵を一枚仕上げるだけの根性もなく、さして絵がうまいわけでもなく、時間も画材代ももったいないので、姉に画材を譲り油絵は止めてしまった。
 よくよく考えた。油絵を描いてる時間があるのなら、あちこちペンキ塗りをした方が支出を減らせるのではないかと。油絵を描いても1円にもならないどころか画材の出費が地道に懐を痛める。趣味とはそういうものかもしれないが、実利がないのは侘びしい。ペンキを塗っても同じく1円にもならないが、ペンキ屋さんに支払う金額分は削減できる。
 Ally my love(Ally McBeal)というアメリカの弁護士ドラマでは、自宅の壁を自分たちで塗るシーンがある。高い所得階層でさえもDIYで凌ぐ文化がある。それには米国の職人のC/Pが悪いというのが背景にあるが、自活するという開拓精神風土も作用しているだろう。主婦がレンガ・ブロックを積んで壁を作ってしまう事もあるそうだ。

2.好きな時にペンキ塗りはできる。
 作業場はトタン屋根やら鉄骨部やらコンクリート床やら塗る所がたくさんある。空いている時間にペンキ塗りをすれば良い。水性塗料の場合は、少しずつコツコツ塗っていけば良い。油性塗料でも刷毛を灯油に浸しておけば、また使える。問題はコンクリート用の床塗料だが、刷毛の使い回しは全く不可能である。一度使ったら捨てるしか無い。
 刷毛はダイソーの100円品を使っている。昔は10cm幅まで100円だったが、年月と共に10cmが消え、7.5cmが店頭から消え、今では6cm幅の刷毛しか売ってない。
 昔はコスト意識が低かったので、10cm刷毛でも一度使ったら捨てていた。洗う手間や時間の方が高いという考えだが、今考えるともったいないことをした。手持ちの10cm幅刷毛は使いきった。7.5cmはまだかなりストックしてあるが、極力持たせるつもりである。 ホームセンターで日本製の刷毛を300-400円程度で購入したが、抜け毛の多さに閉口した。ダイソー中国製刷毛は抜け毛なぞは全く無い。この時に中華パワーを思い知った。

3.コンクリート床塗り
 コンクリートの床を塗るのは功罪半ばする。塵が付着しずらくなるが、滑りやすくなる。靴裏がすり減っていて、雨が降っていると、滑って転倒するし、実際に私は転倒した。雨があたる所はコンクリート面を「粗目」に仕上げて貰ったほうが良い。
 床を掃除してなるべくゴミを取る。あまり念入りにやらなくても良い。なぜかというと、塗料が全てを飲み込んでしまうので、細かいゴミがあっても大丈夫だ。但し土は念入りに除去したほうが良い。後々、塗料が剥がれやすくなる。
 まず、シーラーを塗る。これは定着を良くする意味もあるが、コンクリート用の塗料が床に染みこんで、消費が増えるのを防ぐ狙いもある。
 シーラーは半日で乾く。その間に刷毛が乾かないように灯油に浸しておく。コンクリート用の塗料は換装が早いので、手早く塗る。粘性が高いので、手首に負担がかかる。完全乾燥には意外に時間がかかる。2日程度は上に乗らないほうが良い。

4.トタン屋根塗り
 グーグルアースで見ると、作業場のトタン屋根の痛みがうかがえた。2011年7月に突然トタン屋根を塗ろうと考えた。放射能の除染を考慮したのだが、後から考えると短期核種の半減期を考えれば数年は放置しておくべきだった。
 汚れを落とすために水を流しながら雑巾でぬぐうのだが、なかなか落ちないし、土があちこちに溜まっていて、なかなか捗らない。仕方ないので、東芝の高圧洗浄機を使って汚れを洗い流した。東芝製の原子炉が爆発して放出された放射能を、東芝製の高圧洗浄機で除染するなんて実に合理的だと自虐的に自画自賛した。作業場は増築を繰り返したおかしな建物なので、3箇所で築年数が違う。一番古い箇所は数回塗っているが、塗り方がおかしいのか、塗料がおかしいのか、定着がいまいちであちこちで禿げてサビも浮いていた。サビがきつい所はサンドペーパーでこすって落とした。以前は早く仕上げる事を優先したので、ローラーを使い厚塗りになってしまった。
 トタン部だけは油性ペンキを使っている。雨が直接あたらない箇所は水性塗料で十分である。水性塗料の性能が上がっているのだ。
 2015年の秋に屋根に乗っていたエアコンを一台処分したので、春頃新規にエアコンを買い直すまでの間に、再度トタン屋根の塗装に挑戦した。
一般的に1割ぐらい「ペイント薄め液」を加えて塗料を薄めるのだが、「油性トタンペイント専用の合成ボイル油」を使った。乾燥は遅くなるが塗料の定着が良くなる。塗料もアサヒペイントの物をヤフオクで安く買った。
 ペンキ屋は調合して独自の色を作って塗るが、そんな特殊な色で塗ってしまうと、同じ色が作れない。だが、上から塗ってしまえば、何色でも良いのであって、1斗缶で買えばおおよその範囲はカバーできる。

5.鉄骨部塗り
 鉄部に浮いているサビは電動ドライバーの先に鉄ワイヤーたわし?のようなものをダイソーで買ってきて装着し、ざっと落とす。雑巾で汚れを拭って、塗料を塗る。塗料缶を塗る箇所の至近まで近づけて、刷毛からペンキを落とさないようにして塗る。基本的に養生が必要だが、箇所によっては下に暫時ダンボールを置くなど工夫次第で切り抜けられる。
6.自作スピーカー・キャビネット
 凝った人はウレタン塗装などをしているようだが、繰り返しになるが今の水性塗料は優秀である。マット系水性塗料で重ね塗りした方がスピーカーがあまり自己主張しなくて部屋に馴染む。

7.スプレー塗装
 パンク対策で4t油圧ジャッキをヤフオクで購入したが、サビなどが浮いているので、ダイソーの200円スプレー缶で塗装してみた。一度に大量に吹きかけないで、薄く何度も繰り返すのがコツである。
 ダイソーの水性塗料は性能が悪かったが、スプレー式のものは問題ないようだ。但し容量が少ないのですぐに無くなる。大きな物を塗装する場合は、ペンキを小さな刷毛で丁寧に塗ったほうが費用を抑えられると思われる。


番外編
石膏ボード貼り
 石膏ボードは3×6尺サイズなので、ホームセンターで2mの定規を買う。2mの定規は邪魔なので、使わない時の置く場所に困る。
必要な寸法を測り、鉛筆で印をつけてカッターで表面を切る。刃は入りは半分ぐらいでも石膏ボードは容易に折れる。刃の入りが浅すぎると、直線で折れなかったりするので、カッターの当て方は程々の力加減が要求される。
 ビスは一定の深さで止まる特殊な工具があるが、電動インパクトドライバーで最弱設定にすれば似たような機能が持たせられる。
 凹凸はパテで埋める。


壁紙貼り
 壁紙はホームセンターで専用の機械でノリを「どっぷり」付けてもらったのを買ってくる。そうしないと綺麗にはれない。市販の糊付き壁紙はシワがよる。
 ホームセンターでノリを「どっぷり」付けてもらう。これが重要。